depth

Capsuleの曲は近未来を感じる。かけ離れた未来じゃなくて、手が届きそうで届かないような、ありそうで無さそうな、手ごろで身近な未来。中学生の頃、私は私の近未来を願ってCapsuleの曲を聴いていた。何になりたかった私なんだろう。

昔の感情を思い出そうとすると「何かになりたかった私」を思い出す。そう、私は何かになりたかった。常に渇望していた。小学生のときになりたかった私。中学生のときになりたかった私。高校生のときになりたかった私。全部違う私だった気がする。そして、それぞれの私がどんなかたちをした私なのか、その肝心な部分は中々思い出せなくて、頑張って記憶の糸を辿ってみるけどいつも輪郭がぼやける。ただ一つだけわかるのは、少なくとも今現在の私のかたちとは違うということ。昔の自分が思い描いた私のかたちに、今の私はどれだけ近いわたしなんだろう。過去の気持ちについて、渇望しか思い出せない私は虚空すぎる。結局そこにあるのは常に夢だけ見てるわたしで、22年も掛けて何もない空っぽな人間が出来上がってしまった気がして、焦ってしまうな。ほらこの期に及んでまだ私は何かになろうとしている。努力もせず、勇気もなく、ただいい加減に未来に期待している。いい加減目を覚まして今を生きてよ私